~延岡駅 改修第一弾は跨線橋 2014 2015~
JR延岡駅の新しい跨線橋工事が平成26年度から始まった。現在の場所より90メートル北側(大分より)に建設する。更地になっていた旧高千穂鉄道延岡駅の場所に大型クレーンが入り、1番ホームの屋根撤去や機材搬入の準備が進めている。駅本体の改修や複合施設建設など市が進める駅周辺整備事業に伴うもので、改修の第一弾になる。
跨線橋は駅舎に面した1番ホームと2番ホームをつなぐ。11人乗りのエレベーターが設置され、バリアフリー化。車いすや高齢者にやさしい設計になる。完成は今年度末の見込み。その後、現在の跨線橋を取り壊し、駅全体をまたぐ「東西自由通路」を建設する。工事に伴い、駅北側の市営駐車場は縮小、2階建ての駐輪場も解体撤去される。
複合施設の検討も進んでおり、予想図のように、駅の雰囲気は大きく変貌する。1番ホーム停車中の813系風普通列車の4両編成なんて絶対ありえないイラストなんだが、まぁいいか。817系、713系、キハ220でないところが、夢の世界だ。
<延岡駅周辺整備計画>
改修後の延岡駅です。市の広報やHPで紹介されているイメージ模型です。右上は西口の正面、下が貨物ヤードのある東口。現在の2階建ての駅舎を囲むように複合施設をつくる計画。現在の駐車場や広場の一部までせり出す形で、屋根をかけ、駅のイメージを一新させている。現在工事中の跨線橋は2015年度中に完成予定。東西自由通路も準備工事に入る。JRも駅舎改修工事を行い、改札口など利用しやすい配置に。現在の観光協会あたりに移動させる、という。複合施設は2017年度の完成を目指している。
駅整備問題は長年の懸案で、一時は高架案なども検討されたが、駅前後の踏切の交通量が基準に満たないなど、補助費用との兼ね合いで断念。駅ビルの夢も消え、現在の駅を改修する案で、検討を進めてきた。2012年に示されたのが「延岡駅周辺整備基本計画」。駅の利便性向上に加え、中心市街地の活性化を図る。関係機関が連携して駅舎改修や公的複合施設、東西自由通路などを整備する、と説明していた。
駅舎の改修はJRが行う。跨線橋移転に合わせ、改札を北側に移動するなど、全面改修になる。市が整備主体になる複合施設には、観光物産施設、総合待合所、市民活動スペースなどを計画。さらに鉄道やバスの総合待合所を一体的に整備する、という。駅舎と融合させるため、大屋根の高さも駅舎と揃える。関係機関、有識者に加え、市民も参加し意見を集約してきた。
総事業費の正式発表はされていないが、市の複合施設、大屋根、東西通路に加え、周辺道路整備など大規模で40億円前後といわれている。工事に伴う移転補償などもあるし、JRが行う駅改修込みで50億ぐらいだろうか。以前の高架案では本体のみで総事業費150億円だったことを考えれば、安く収まりそう。ゼヒ収めて欲しい。
2014年9月には整備する複合施設の連携民間事業者の選定が行われ、県内外の4社の中から「TUTAYA」を展開している、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(略称CCC 大阪府)に決まった。同社は「市民活動スペース、図書館、本販売、カフェが融合したブック&ライブラリー&カフェ」を提案している。これまでデザイン案などを検討してきたメンバーに加わる形で、計画を具体化していく、という。
同社が全国に展開中のBOOK&CAFEの駅バージョンというわけだ。「NOBEOKA-BASE」と名付けている。岡富のマックスバリュに隣接しているTUTAYAを移転させるのだろうか。気になるところだ。年間来場者数の目標は100万人という。延岡駅の一日乗車数1300人。乗降数は2倍なので2600人。x365日で94万人。展開次第で可能な数字を打ち出している。
(追記 2015-01-24、写真追加 2015-10-14)