~南延岡貨物 EF81登場~
日豊線 4075レ NEW
~臨貨8075 8076~

 2015年現在、日豊線の延岡貨物は2往復。上りは夜間になり、日中撮影可能なのは下りの2本。4071レが朝8時20分の延岡止なので、午後に延岡入りし、南延岡まで運転される4075レが撮りやすい。西大分で分離して身軽になってはいるが、最大でコキ8両+タンクコキ3両を繋いだ11両編成は宗太郎越え最長の列車になる。最後尾に付く旭化成の黄色いタンクがアクセント。機関車は1974年の電化以来ED76だったが、2013年春から4075はEF81が牽引。ローズピンク、青、銀とバラエティに富み、魅力的。短い特急列車に比べ、200m超えの貨物列車は迫力がある。逆に、延岡でさらにコキを切り離し、身軽になって五ヶ瀬川を渡る姿も軽快だ。南延岡では入れ換えもあり、ファンも多い。     (by A6 2015-05-01 改訂)


<▼2017-03ダイヤ改正 追記▼> ※南延岡貨物は臨時貨物化されました。下り8075、上り8076で運行は月、水、金、日曜を確認。ただ日曜は稀です→基本は月、水、金曜で運休有。

<▼2023-03ダイヤ改正>試験運用が続いていたEF510-301が4075レの正式運用に入りました。日豊線全通100年にふさわしい新鋭機の登場です。火、木、土、日曜の限定。月、水、金はEF81で運転。南延岡行き8075があると運行表の図Aと図Dのように延岡で上り4074と4076の運用機が入れ替わるので、この対応かと思われる。

宗太郎桟橋を行く
  
市棚~北川
北延岡で「にちりん」を待つ
山を駆け下りる
旭化成の城下町へ
  
タンクのみ身軽になって五ヶ瀬川を渡る
レンゲ畑の中を快走/北延岡~延岡
将来の鉄道ファンが見つめる/南延岡
入換作業
コキ解放
波状雲の下、確認作業中

ヒマワリ咲く夏の日に
沿線は稲刈りの昼休憩
菜の花の中を走る

4075レ 延岡貨物仕業
ED76からEF81へ
黄タンク付の日豊線最長編成

2014-2015  Photo by A6


 ~11両編成で宗太郎越え~

コンテナ満載で延岡に入る

 北九州ターミナルから延岡、南延岡に運転される貨物列車は2往復。下り4071レは北九州タ3時50分発、延岡着8時20分と深夜~早朝便なのに対して、4075レは北九州タ6時19分発、南延岡13時41着で、日中の撮影可能時間帯に走る。正面から光りを受け南下する。単線なので行き違い停車も多く、追い抜いて複数カ所で撮影も可能。EF81の牽引で注目度もアップ。鉄道ファンが集まる。銀ガマ入線の時はカメラの放列が2重になるほどだ。

 ←北九州タ・西大分【4075レ】      延岡・南延岡 →
コキ106 コキ200 コキ200 コキ107 コキ107 コキ107 コキ107 コキ107 コキ107 コキ107 コキ107 EF81

大分以南は線路規格が低く、軸重可変のED76だからこそ入線できた。宗太郎越えはD51蒸気が活躍した乙線規格(3級線)なのだが、その後は4級線に格下げされている。機関車重量100t、軸重16.8tのEF81の入線は興味深い。橋梁など一番重要な部分の活荷重KS値(KE値)はクリアしており、それ以外は速度制限で入線可能と判断したのだろう。2010年からは同じく4級線に格下げされている鹿児島線川内以南にも入線しており、鹿児島線で線路へのダメージも十分見極めての判断なのだろう。

【4075レ 時刻 /2014年】
【下り】 4075 入換
北九州タ6:19 
西大分着9:42
西大分発9:56 
大在10:27頃 
佐伯11:40頃 
重岡12:13頃 
市棚12:23頃 
日向長井12:37頃 
北延岡12:47頃 
延岡(着)12:53
延岡(発)13:36 
南延岡13:41
 北九州タ、西大分、延岡、南延岡はJR貨物時刻表、他は通過時刻などから。
【追記】※2017年改正で延岡~南延岡は臨8075レに。南延岡着14:47

EF81の投入が輸送力増強で牽引定数を上げるための投入なら、うれしい限りなのだが、日豊線電化以来活躍を続けるED76の老朽化、減少など機関車のやりくりの結果みたいだ。EF81になっても定数や列車編成は変わっていない。

4075レは高速貨物列車に分類され、コキ最大16両。西大分で5両を切り離して、11両で延岡に向かう。上のような編成だ。前6両(基本5+増1)のコキ107が延岡止め、後ろが南延岡行きの旭化成編成になる。タンクを積むコキ200の脱線問題の改善が行われ、変則的な運用が終了してからは、白コン2両+タンク3両が最大。荷の増減で変化する。この白コン搭載はコキ5万だったが、2014年コキ107に更新された。タンクは2個積みがコキ200、1個積みがコキ106。

大分以南は単線のため列車交換で側線の有効長も関係するし、連続20パーミル勾配の宗太郎峠、R300曲線などの条件もあり、最大コキ11両になる。単純計算なら50tx11両=550t貨物列車と呼びたいが、後ろの旭化成編成は空車返却便なので、実際は前6両の300t+旭化成編成5両140t=440t貨物ということになる。(前6両にも返却コンテナが載るので実入り300ぐらいか)

 東海道、山陽線の26両で500m超の1300トン貨物列車とは比べものにはならないが、11両で200mを超える4075レは日豊線では大編成だ。

 編成のチャームポイントで、最後尾につながる黄色いタンクは、全国でも数少ない、タンクコンテナでの塩素輸送。タンクには緑枠と青枠がある。コキ200に2個積みする緑枠は大牟田の三井化成行き、ウレタン樹脂の原料になる。コキ106の1個積みは北九州の東邦チタニウム若松工場行き。チタンの素材作りに使われる。青枠は北九州からセントラル硝子宇部工場へ。いずれものタンクも4075レでは旭化成への返却で空便。

 折り返し、上り4076レは南延岡を20時00分に出発する。


 (雑記帳 2014-01-05 を加筆改訂 写真変更 2015-05-01)



 ~ED76からEF81へ~   2013年3月改正

南延岡に向かうED76

 1974年の電化以来、一貫してED76だった宮崎に、EF81が来る。交直大型電機が宗太郎峠を越えてくる。2013年3月。誰もがこのニュースに驚いた。大正12年の開通以来、峠の貨物は8620、9600,D51蒸気が牽引。ED76に引き継がれた。新たにEF81が加わった。輸送量が増えて、牽引定数を上げるための投入でなく、活躍してきたED76の老朽化など機関車のやりくりの結果なのだが、39年ぶりの新顔を歓迎したい。

 EF81は交直機関車の万能機という表現が一番だろう。寝台特急の先頭に立つ姿が印象的だった。全長18.6m、100tの大型機は絵になる。最高速は100km/h。出力は交流で2370kw。整流変圧ロスなどでの出力低下や空転の多さを指摘するムキもあるが、ED76より力があるのは確か。JR貨物は2007年にED76の後継機を研究するという発表をしたが、最近聞かないし、ED76老朽化分は車歴の若いEF81を九州に回してしのぐのだろうか。EF81の鹿児島、延岡貨物投入は、その第一歩のような気もする。

 門司機関区のEF81は様式もバラエティに富む。EF30の置き換えのために関門に導入されたステンレス車体の300番台、国鉄ローズピンク色の400番台、JR貨物発足後に製造された九州向けの450番台、角目ライト車もいる。日本海縦貫線向け500番台に加え、700番台も転入してきた(※2014年転入)

 EF81の運用がどこまで広がるか注目だ。もう1本の延岡貨物4071レも置き換わるのだろうか。


(雑記帳 2013-08-25 を加筆改訂)


 ~線路等級と軸重~   乙線でのD51蒸気とEF81電機

軸重14.6tのD51蒸気が活躍/五ヶ瀬川/南延岡

 EF81の入線で気になって線路規格を調べた。鉄道省時代から国鉄に引き継がれ、一般的に使われてきたのが、甲乙丙線の呼び方。重要線から順になる。甲線の上には特別甲線がある。これが1級~4級線という表記になった。各線の軸重制限値が大まかにいえば機関車の入線条件になる。軸重は1軸の車輪がレールにかかる重さのことで、力のある幹線用の機関車ほど重い。

 鉄道ファン的には(笑)…日豊線は乙線規格だから軸重14.6tのD51が走れるが、宮崎以南は条件の悪い丙線でD51は入れず、貨物も軸重の軽いC57が牽引した。全線電化後は軸重可変機能があるED76電機だからこそ丙線区間まで入線できた…という具合だ。さらに言えば、丙線だった久大線の輸送力増強のため、軸重15tだったD50の従輪を2軸化し、軸重を13.7tに軽減したD60を投入した。もっと言えば、重軌条化された鹿児島線では鳥栖までD52が重貨物を牽いてて……こんな風に使う(爆)。

 入線できる機関車を、軸重で説明することぐらいで、概念は知っているのだが、詳しいことは知らなかった。

 成り立ちはこうだ。1921年、鉄道を建設する時に、運輸量の少ない線区まで一律の規定で建設し、運営するのは得策でないとして、鉄道省は国有鉄道建設規定を作った。1929年に甲乙丙の3等級に線区を細分する。甲線の上には最重要の特別甲線をおく。輸送力に見合った軌道にして、コストパフォーマンスのよい路線にしよう、というわけ。1932年には丙線の基準をゆるめて、簡易線建設規定もできた。地方の鉄道建設ラッシュに対応したものだ。国鉄になり、1959年には甲乙丙の呼び方は1~4級と変わり、線路管理規定ができた。戦後、線路の整備が進んでいたことから1964年には負担重量などが改められた。

 等級は年間の通過トン数と列車速度などを基準にして決められる。レールの太さ、枕木(構造や本数)、路盤厚、鉄橋など構造物の強さなどの総合値。これによって動力車の軸重制限も決められる。K値といわれた。建設時に重要になるのは鉄橋。路盤の強化はできても、鉄橋はおいそれと交換できない。将来を見越した重さに耐えられるものが設置されたケースが多い。機関車が重連が牽引した場合の荷重で計算されていた。

 路線ごとに入れる機関車が違うのもそのため。軸重値とK値とは微妙に差があるらしいが、ほぼ同じと考えてよさそう。

 当時は建設基準だったが、その後は管理規定という表現どおり保線整備基準。上位線ほど線路のゆがみ、ひずみの是正は厳しい。保線作業は時間も手間も費用もかかる。最近は機関車列車よりも軽い電車ばかりになり、列車本数も減れば線路へのダメージも低くなる。そんなわけで路盤や構造物の基準は1級や2級をクリアしていても保線整備の軽減のためか、3級や4級に等級を引き下げる所も出始めた。新幹線開業で鹿児島線の引き下げは著しく、最近では最高速110km/hの4級線区間もあるほどだ。(高速列車が走る区間を4級基準で保線管理して大丈夫なのだろうか)

 昔と違い線路等級のイメージは混沌としてきた。宗太郎越は乙線規格(3級)で建設されたが、現在は4級線規格で管理されている。軸重制限は14t、最高速は85km/hに当てはまる。ED76は可でも、16.8tのEF81はどうなんだろう、と思ったわけだ。鉄橋など構造物が荷重可なら、速度制限をかけて、入線させるのが一般的。20パーミルの勾配区間で列車速度も60km/h。速度制限をかけるまでもないのかもしれない。EF入線は1日1往復だし、線路へのダメージも大きくならない、との判断なのかも。

 線路等級と軸重から、入線機関車を考えるのファンの楽しみ。軸重16.8tのEF81が可能なら、16.5tのD52蒸気だって可能だったのだろうか?。D51やD50より力があるのは確かだが、宗太郎越の輸送力を強化できたか、というと疑問。交換駅の関係から、貨物列車の長さに制限がかかり引けるのはD51と同じ。石炭消費量がD51の5%~7%増といわれると、効率からいえばダメだろう。それ以上にEF81も1日1往復程度だから可能(多分)で1日5、6往復も入ると、保線が大変になるだろう。D52も同じ。一度見たかった気もするが…(笑)。EF81入線は、そんな夢もみせてくれるのだ。

【線路規格と軸重】
鉄道省
表記
国鉄表記
1959
軸重制限
1964
年間通過トン数 列車速度
最高/平均
国鉄主要線区
特甲線 1級 18t 2000万t以上 110km/h
55km/h
東海道、山陽線
鹿児島線の一部
甲線 2級 16t
→17t
1~2000万t 100km/h
50km/h
鹿児島線
乙線 3級 15t 300万~1000万t 95km/h
40km/h
鹿児島 日豊線、長崎線
丙線 4級 13t
→14t
300万t以下 85km/h
35km/h
日豊線宮崎以南
簡易線 簡易線 11t
→12t
※JR化後、鹿児島線は重軌条化(60kgレール化等)で1級線区間が150キロに拡大する。※新幹線開業後は川内~鹿児島を4級線へ。
【動力車の軸重】
形式 軸重 機関車重量
(炭水車込重)
全長
蒸気 D51 14.63t 78.4t (125.8t) 19.73m
D61 13.76t 80.2t (127.6t) 19.78m
D52 16.56t 85.13t(136.9t) 21.1m
D62 16.22t 87.74t(139.7t) 21.1m
D50 14.99t 78.14t (127t) 20m
D60 13.73t 81.56t(130.5t) 20m
9600 13.41t 60.35t (94.8t) 16.56m
蒸気
旅客
8620 14.35t 48.8t  (73.3t) 16.76m
C57 13.62t 67.5t (115.5t) 20.28m
C6216.08t88.83t(151.1t) 21.47m
C5916.17t80.25t(139t)21.36m
C6015.00t82.9t  21.36m
電機
内燃
EF8116.8t100.8t18.6m
ED7614.8t~16.8t87t17.4m
DD5114t.15t84t 18m
DE1013t65t 14.15m
※従台車2軸化で軸重軽減
 

(雑記帳 2013-12-30 を加筆改訂 写真変更 2015-05-01)



 ~こんな日もある ~  コンテナなしのコキ編成
コンテナなしのコキ編成/単機/延岡止でED76と昼寝

 4075レの最大11両編成は日豊線最長の列車になる。787や783系の特急でさえ4、5両しかなく、全長200mを超える貨物列車は迫力がある。ただコンテナがあっての話。機関車の後ろすべて空コキになると、チキ輸送かと思ってしまう。そんな1枚が右。西大分~延岡でカラ荷、まさにコキ回送に巡りあってしまった。コンテナが1個が載っているよりも、いさぎよいかも(笑)

 南延岡への荷がない時は延岡止まりになる。ただ下り荷が無くても、南延岡発の上り荷がある時は、単機回送で五ヶ瀬川を渡り、南延岡に行く。上り荷もない時は構内で先着のED76と並んで昼寝する。

 峠でこんな編成に出会うと涙が出てくる。貨物の神に満載を祈ろう。


~黄タンコと白コンの規則性~ 2013-2015年の記録

南延岡編成で最大の白コン2+コキ200+200+106【南延岡編成】 延岡で前部のコキ6両を解放し、白コン+黄タンク編成で南延岡に向かう。ローズピンクのEF81の後ろに白いコンテナ、そして黄色いタンク、緑と青の枠取りなど、走るのは短い距離だが風景に映える貨物なのだ。この編成に規則性はあるのだろうか。調べてみたくなった。

 成田線の脱線問題からコキ200のバネ改善が行われ、変則的な運用が終了してからは、フル編成の場合白コン2の後ろにコキ200+200+106のタンク5個になる。こんな日は少なく、平均的に白コン2+タンクコキ1。タンクのみ、逆に白コンのみの日もある。白コンはコキ107の2両セット(5tコンテナ10個)で運用されているらしく、1両での運用は見受けない。

 黄タンクはコキ200に2個積み、コキ106に1個積み。緑枠は大牟田便のコキ200、北九州タから若松便へのコキ106。青枠は北九州タから宇部便らしい。タンク編成で最大は年末に出現したコキ200+コキ200+コキ106+コキ106のタンク6個。この時は白コンなしでタンクのみ。工場の休みとかで返却がまとまった時でないと出現しそうにない。

 40超データを曜日ごとにまとめたが、コキ200と106、緑枠と青枠の組み合わせなどタンク編成の規則性はいまひとつ分からなかった。毎日連続して確認したわけではないので、確かなことはいえないが、曜日で分析するのでなく、日数周期の組み合わせなのかもしれない。ただひとつ言えるのは日曜は白コンがなくタンクのみ。絵になる白コンと黄タンクの組み合わせだが日曜の運用はない、というのが現在の個人的結論だ。


4075レ 南延岡編成
1
 ⊆⊇
コキ106
⊆⊇⊆⊇
コキ200
⊆⊇⊆⊇
コキ200
□□□□□
 コキ107
□□□□□
 コキ107
EF81
白コン2+コキ200+200+106(計タンク5個)で最後尾が青枠タンク。大牟田4、宇部1
2
 ⊆⊇
コキ106
⊆⊇⊆⊇
コキ200
⊆⊇⊆⊇
コキ200
□□□□□
 コキ107
□□□□□
 コキ107
EF81
白コン2+コキ200+200+106(計5個)で全部緑枠。大牟田4、若松1
3
 ⊆⊇ 
コキ106
 ⊆⊇ 
コキ106
⊆⊇⊆⊇
コキ200
□□□□□
 コキ107
□□□□□
 コキ107
EF81
両数は同じでもコキ106は全長20m、コキ200は15mで編成は一番長い 土金
4
 ⊆⊇ 
コキ106
 ⊆⊇ 
コキ106
⊆⊇⊆⊇
コキ200
□□□□□
 コキ107
□□□□□
 コキ107
EF81
白コン2+コキ200+106+106(計タンク4個)。後2両が青枠タンク
5
 ⊆⊇ 
コキ106
⊆⊇⊆⊇
コキ200
□□□□□
 コキ107
□□□□□
 コキ107
EF81
白コン2+コキ200+106(計3個)で最後尾が青枠火土
6
 ⊆⊇ 
コキ106
⊆⊇⊆⊇
コキ200
□□□□□
 コキ107
□□□□□
 コキ107
EF81
白コン2+コキ200+106(計3個)で緑枠。頻度が高い。火土木木木土
7
⊆⊇⊆⊇
コキ200
⊆⊇⊆⊇
コキ200
□□□□□
 コキ107
□□□□□
 コキ107
EF81
白コン2+コキ200+200(計4個)。コキ200の編成美水火
8
⊆⊇⊆⊇
コキ200
□□□□□
 コキ107
□□□□□
 コキ107
EF81
白コン2+コキ200(緑枠)。一番出現確率が高い編成。火木月金金月水土
9
 ⊆⊇
コキ106
□□□□□
 コキ107
□□□□□
 コキ107
EF81
白コン2+コキ106(緑枠)月木
10
 ⊆⊇
コキ106
□□□□□
 コキ107
□□□□□
 コキ107
EF81
白コン2+コキ106(青枠)
11
□□□□□
 コキ107
□□□□□
 コキ107
EF81
白コン2のみ。不思議に週末に出現する。土金土土
12
⊆⊇⊆⊇
コキ200
⊆⊇⊆⊇
コキ200
EF81
コキ200+200(タンク4個)。両方とも緑枠タンク日木
13
 ⊆⊇
コキ106
⊆⊇⊆⊇
コキ200
EF81
コキ200+106(青枠)。タンク計3個日日日
14
 ⊆⊇
コキ106
 ⊆⊇
コキ106
EF81
コキ106+106。両方とも青枠。3個しかない青枠タンクのうち2連は貴重。
15
⊆⊇⊆⊇
コキ200
EF81
タンク2個搭載だがコキ200は全長15mなので編成は一番短い。日水月木土
16
 ⊆⊇
コキ106
EF81
逆にタンク1個ながらコキ106は全長20mなので最短編成ではない。
17
 ⊆⊇
コキ106
EF81
コキ106のみで、緑枠。横から見るスカスカ感満載。
18
 ⊆⊇
コキ106
 ⊆⊇
コキ106
⊆⊇⊆⊇
コキ200
⊆⊇⊆⊇
コキ200
EF81
年末に出現した編成 コキ200+200+106+106(計6)最後尾が青枠 

(2015-01-03 を加筆改訂 写真変更)
<※2017年3月改正で南延岡貨物は臨時貨物化されました。残念ながら、この一覧は過去の記録になりました(涙)。臨貨後の運行は月、水、金曜。さらに運休有>


~3カ月ぶりに白コン復活~  2016年  旭化成新社屋完成

完成した旭化成の社屋の横を行くD35-1

(上)新社屋の前を行くD35-1/(下)工事前の風景

南延岡で発車を待つ4076レ

(白コン再開 南延岡で発車を待つ4076レ 10月6日は白コンx2、コキ200x2)

 南延岡貨物に白コン復活。黄タンクのみだった4075レ(上り4076)に彩りが戻った。旭化成愛宕事業所の新社屋建設工事の関係で、6月中旬から運転休止されていた白コン輸送が、同社屋の完成に伴い、10月から運転を再開した。3カ月の間、黄タンクのみだったが、再びタンク+白コンの姿が見られるようになった。

 旭化成専用線は二股に分かれており、黄タンクは東側のケミカル線、白コンは西側にある車庫奥の積み込み線で編成される。その車庫線に隣接する場所で社屋の工事が始まった。

 作業が進むにつれ、貨物の積み込みが難しくなり、取り扱いが休止されていたようだ。一時期は専用線の機関車D35-1すら出入りできなくなっていた。車庫入口のゲートに「立ち入り禁止」の黄色いテープまで張られるほどで、安全管理が徹底していた。

 完成した総合事務所は鉄筋コンクリート3階建て。2015年末から工事を進めていた。スレートぶきの工場棟が並んでいただけに、社屋の完成で付近の風景は大きく様変わりした。


 (2016-10-07 雑記帳)


 ~黄タンコは昼から朝へ~ 2017年3月ダイヤ改正 ~

延岡でED76からEF81へ/2017-03-05 2017年3月ダイヤ改正で気になっていた日豊線貨物だが、朝のED76牽引4071レ(※→改正後の列車番号8071)昼のEF81牽引4075レとも通常通り北九州タから延岡入りしている。ただ荷編成の変更があったようで、4075のチャームポイントだった旭化成の黄タンクコンテナは朝のED76貨物に変更されている。延岡から南延岡間はこれまでどおりEF81牽引。

 最近は4071が満載でも4075はスカスカという日も多く、北九州タの荷編成で両者を均等割したような気配だ。朝がED76+旭化成編成(白コン+黄タンク)+一般編成という組み合わせになった。黄タンクはこれまでのように最後尾でなく、機関車の後だけに新鮮。

延岡駅 入換図 延岡での入れ換えは複雑化した。改正前の南延岡行き旭化成編成は4075の後部に連結されていたので、延岡で一般貨物の前部を切り離し、短縮して発車するだけだったが…。朝のED76牽引になり、到着した旭化成編成は荷役線でなく仕分け線の8番に留め置かれる。昼に4075を牽引してきたEF81が自身の貨物を解放後、転線して南延岡貨物の先頭に。

 延岡発南延岡行8075レになる。わずか3.4キロの、ひと駅区間を5分で走る貨物列車だ。もしかすると全国最短か(笑)。特急、普通など電車の発着が一段落すると延岡駅2番線に進入し、発車を待つ。

 流れをまとめるとこうなる。(朝)ED76牽引 延岡3番着→4番移動→8番→(昼)EF81連結→2番移動→発車。貨物時刻表が出れば正確な時間が分かりそうだが、見たかぎりでは延岡発14:45頃→南延岡着14:50頃。改正前より1時間ずれた感じ。

 ダイヤ改正初日の3月4日は旭化成荷がなく、南延岡貨物は5日から。ED761019号機から銀ガマEF81303号機にバトンタッチ。雨の五ヶ瀬川を渡った。コキ107+コキ107+コキ200。

旭化成荷を延岡まで担当する8071レ <追記 8071レ> 改正後のED76貨物を延岡~北延岡間の和田越え付近で撮影した。機関車直後のコキ107+コキ107+コキ107(黄タンク)までが旭化成荷。前2両は通常白コンだが、最近は一般色も多い。黄タンクだけの日もあり、その時はED76の直後がタンクになる。延岡着8:20頃は変わっていないみたいで、上り「にちりん4号」(延岡発8:04)と北延岡で交換して下ってきます。

今回の改正では、なんとか残った旭化成荷(南延岡貨物)ですが、夏以降は未定というウワサも。トラック輸送に切り替わる可能性もあるのでしょうか。いつもウワサされながら残ってきたのですが…。このあたりが気がかりです。

延岡~南延岡間が別列車仕立てになったのも、JR貨にすれば旭化成荷がいつ無くなっても影響が出ないように配慮した、と考えるのはうがった見方だろうか。杞憂にすぎなければうれしいのだが。

全国的に鉄道貨物の有効性が再評価されているだけに、旭化成に継続をお願いしたいところ。エコレールは企業イメージもプラスです(笑)。さらに現行のトラック輸送の一部も鉄道への回帰を考えてほしいと願うばかり。ただ東九州には、さらにエコな船便もあるので厳しいのは分かっているのですが…


 (2017-03-06 緊急書込)


~2017改正 延岡貨物のダイヤ考察~  上り牽引機の入替わり

改正前の延岡貨物運用

延岡の朝。8071レ牽引のED76は3番線到着後に列車を引き上げて4番に入れ、機関車は6番で夜まで休憩する。改正前の4071の頃と変わらないが、入換機による旭化成荷と一般荷の分割作業が増えている。

 日豊線の定期貨物は改正前の延岡2往復から延岡1往復、西大分1往復になった。この西大分貨物が臨時扱いで足を延ばす形で延岡貨物は定期1往復+臨時1往復を保っている。

 定期列車は北九州タ発延岡行の下り4075、延岡発北九州タ行の上り4074。臨時は北九州タ発西大分行4071の延長で下り8071、上り8076(4076)になる。この臨は当初連日運転されていたが、最近は旭化成貨物が連結される月、水、金、日曜の運転を確認している。ただ日曜は稀です。(※→基本的には月、水、金曜。さらに運休あり)

改正前の延岡貨物運用 右の図が改正前の貨物運用で4071、4075ともに延岡入りしていた。下図のAが改正後の定期運用だ。さらに確認情報と時刻表などを照らし合わせて、臨貨8071の有無、南延岡旭化成貨物8075の有無で運行形態を4パターンに分類してみた。

運行形態はA=旭化成貨物無=とD=旭化成貨物有=が基本になる。

上のコラムにも書いたように朝の8071に連結された旭化成貨物は延岡で、昼の4075を牽引してきた機関車と交代し、8075となって南延岡に向かう。旅客列車が混雑する時間を避け、改正前より1時間遅らせている。図Dの青線が旭化成荷の流れだ

日豊線貨物運行2017分析

Bは旭化成の下り荷はないが、南延岡から上り荷がある場合。EF81が単機で五ヶ瀬川を渡る姿が見られる。Cは2往復とも延岡発着の場合で、駅構内で並んで昼寝するED76とEF81が撮影できる。

Aとそれ以外では上り貨物の受け渡しが変わる関係で、4074と4076の牽引機が入れ替わる。Aでは4074=EF81▼4076=ED76。その他は4074=ED76▼4076=EF81になる。この入れ替わりは興味深い。

 改正前は貨物2往復で常に機関車2両を延岡に回していた。改正後は「延岡貨物が少なく+旭化成貨物がない時」は1両は西大分折り返しが可能になり、機関車の運行距離が1日250km削減できる。昔なら1日分まるまる削減に当たりそう。月に換算して7500km、延岡臨貨の運行頻度が半分とすれば3000kmぐらいは減らせるかもしれない。ED76の延命にはちょっぴりプラスかなぁ。

 個人的には削減による節約よりも、延岡、南延岡、佐土原のコンテナ取扱量を増やす努力で、再び定期2往復の復活を望みたい。


(2017-06-25 雑記帳 加筆改訂)


~コキ200 3連6タンクの編成美 ~

南延岡で出発を待つ

南延岡で発車を待つ上り貨物列車8076レ。2017年7月3日の撮影です。EF81454+コキ200-110+コキ200-131+コキ200-86。以前の4074レ時代を含め、コキ200×3連の満載タンク6個は個人的に初めて見た。

前1両が青枠2個。後2両が緑枠。これまで北九州タ行きの青枠はコキ107の1個積が多かったが、変更になったのだろうか。コキ107の2両よりは効率的には違いない。

空荷を運ぶ下り4075レでは時たまタンク6個があったが、コキ200+コキ106(コキ107)編成だった。やはりコキ200のみ3連6個の編成美にはかなわない。

<追記>青枠タンクがコキ200使用に移行したのかと、思っていたが、そうでもなさそうだ。7月5日はコキ107への1個積だった。コキ200の時は荷主の注文が増えたと解釈すべきなのだろうか。


 (2017-07-05 雑記帳)


~続・編成美 コキ200x4連 8タンク~

南延岡で出発を待つ8076

コキ200の4連でタンク8個の運用が出現するとは(驚)。2019年8月12日、南延岡で発車を待つ上り貨物列車8076レは、まるで全盛期のような編成でした。以前に撮影した3連でも珍しいのに、4連が出現するとは…。2017年のダイヤ改正当初は週4運行(月、水、金、日)でしたが、その後は週3(月、水、金)になっているようで、出荷が重なるとコキ200x4連運用があることの証明です。お盆休み前の、まとめ出しなのかも知れません。牽引機はEF81717。コキは前1両が青枠2個。後3両6個が緑枠。

8076レは通常20時に南延岡を発車するのですが、この日は変則で19時半に発車し、延岡からは19時54発の4074のスジで北九州タに向かいました。上のダイヤ考察では予想していなかった新しいパターン。お盆や年末年始の運用はおもしろい。


 (2019-08-15 雑記帳)


~南延岡フル編成 ~

南延岡 2019-12-13

日豊線上り貨物8076レの旭化成フル編成です。2019年12月13日、南延岡で撮影。コキ200x4連のタンク8個運用に、5tコンテナ10個を積んだコキ107x2連が繋がる6両編成。機関車を含めると7両。全長は120mで編成後方のタンクはホームで電車を待つ客の目前まで迫る。

いつもとは(コキ2両分ぐらい♪)違う堂々とした編成です。牽引機はEF81403。コキ200は前1両が青枠2個、後3両の6個が緑枠を搭載していた。

南延岡← ⊆⊇⊆⊇
コキ200
⊆⊇⊆⊇
コキ200
⊆⊇⊆⊇
コキ200
⊆⊇⊆⊇
コキ200
□□□□□
 コキ107
□□□□□
 コキ107
EF81 →延岡

冬至も近く日没が早い。シャッター速度もどんどん遅くなる。18時前に夜の雰囲気だ。編成の側面が出るのはパチンコ屋の照明のおかげ。ちょっぴり感謝しながら撮影した。この日は岡山から来たファンの姿も。フル編成に出会えるとは幸運。

<追記>8076は次の延岡で旭化成荷の後ろに一般貨物編成を連結する。旭化成荷が6両なので、後部編成は減車だったんだろうなぁ。


 (2019-12-15 雑記帳)


~南延岡発 大牟田貨物の最終出荷 ~

南延岡 2019-12-13 大牟田貨物輸送ルート

南延岡から出発する大牟田貨物が2020年4月10日、最終日を迎えた。旭化成延岡工場から三井化学の大牟田工場に出荷する液化塩素を積んだタンクコンテナで南延岡発北九州ターミナル行き8076列車に連結される。この日は4両編成で後ろの2両。通称「黄タンコ」と呼ばれ人気(笑)の車両です。

最後の出荷はコキ200x2連に積まれたUT13Cタンクコンテナ4個。北九州タからは8151レ(※今年3月改正からこの列車番号になった=以前の1151=)に連結され大牟田に着く。同輸送ルートはタム、タキ時代から長年続いていたが、大牟田工場の専用線の廃止が決まった事から、ひと足早く鉄道輸送から撤退した。今後も若松や宇部行タンクは残るが、主力だった大牟田分がなくなるので、8076列車の編成は短くなりそう。以前のようなコキ200x4連は夢になる。

最終日の8076編成は

延岡←EF81-406+コキ107-1524+コキ107-2021+コキ200-81(UT13C-8070+8069)+コキ200-94(UT13C-8084+8083)

三菱ケミカル硝酸撤退大牟田工場はウレタン系の生産で知られ、原料の濃硝酸を北九州市の三菱ケミカルの黒崎工場から鉄道輸送で購入してきた。鹿児島線を走る通称「銀タンコ」貨物列車として有名だったが近年は三菱撤退がウワサされ、存続が危惧されていた。

そしてついに2019年2月に三菱が2020年4月で硝酸の生産停止を発表し、三井化学の対応が注目されていた。同社は入手先を変えて船とトラックで輸送することにし、専用線の廃止を決めた。旭化成荷はこの三菱荷の後ろにぶらさがっていた。

三井化学HP専用線の廃止は2月に報道され「5月に炭鉱電車引退」で全国ニュースになった。もとは三井三池炭鉱から石炭を運ぶためにつくられた「三池炭鉱専用専用鉄道」が前身で100年を超える歴史がある。最古の電気機関車が走ることでも人気だ。

世界遺産の一角にあり、報道や三井化学のHPによると記録映画作りやイベント、プロジェクトの計画も始まっている、という。専用線の廃止は5月で、6月にラストランイベントが行われるらしい。

【三井化学のHP】
https://jp.mitsuichemicals.com/jp/release/2020/2020_0303_01.htm

大牟田から延岡最終便を記録しようと撮影に来ていた鉄道ファンに話を聞くと「最近大牟田は東京をはじめ全国から撮影に来ている。有名な踏切の場所は係員を2人に増やして対応している」と話していた。「黄タンコ」のアクセントは消えるが「銀タンコ」で固めた大牟田貨物熱はもう少し続きそう。


 (2020-04-11 雑記帳)



 ~EF510-301 延岡貨物で運用開始~   2023年3月改正
日豊線運用についたEF510-301/2023

 2023年3月18日ダイヤ改正でEF510-301が日豊線運用に正式投入されました。日豊線全通100年にふさわしい新鋭機の登場です。運用は北九州タ発延岡行き4075レ→延岡発北九州行4074レの1往復。南延岡貨物8075レのない火、木、土、日曜の限定です。本格運用を前に2月16日から西大分での乗務員訓練などが行われ、2月25日には4075レで初の延岡入り。その後もEF81を代走して回数を重ね、ダイヤ改正を迎えた。運行が曜日限定なのが玉にキズなのですが、土、日曜に撮れるので楽しみが増えそうです。

 延岡発着の貨物列車は1日2往復設定されており、4075は定期貨物列車です。もう1往復が臨時貨物でED76牽引の朝の8071レ(←北九州西大分間4071レ)。これに南延岡行きの旭化成荷が連結され月、水、金の運行になっている。EF510が限定運用なのは南延岡行きがあると、以前書いたように(2017ダイヤ運行図Aと図Dのように)延岡で上り4074と4076の運用機が入れ替わるので、この対応かと思われる。

EF81とED76機関車が延岡で入れ替わり、それぞれ次の仕業に流れていく。熊本、鹿児島仕業等をこなして、門司区にもどってくる4~5日1クールは結構長い。この運用を途中で崩したくないのだろう。1両しかないEF510に限定の単独仕業を与えたのは、乗務員を含めEF81やED76の仕業に影響を与えないためかもしれない。さらに連続使用の状況を常に門司区で把握したい側面があるのかも。

 量産機が増えれば運用も変化するだろうが、線路を所有し保線を行うJR九州との兼ね合いがどうなるか。JR九州は保線にはあんまり金をかけたくないようなスタンスだし、貨物機関車による軌道破壊(※最近の試算研究だと軸重の4乗x速度2乗に比例してかかってくるらしい)を考えれば、重量の同じEF81の運用を先に置き換えていく気もする。現状でも九州管内の貨物列車は軌道破壊が軽いED76との組み合わせだし、いずれ全車置き換えるにしても、保線費用を考えると…。車両の老朽化との兼ね合いもあるが、もう少しED76に頑張ってほしいところ。

 逆に保線に問題がないのならED76、EF81ともに全般検査切れの車からEF510に交代させる。1991-1992年製造で比較的新しいEF81-450番台は最後まで使いたい。451号は2022年、452号も2023年に全検を完了しており(※1974年製造を考えると特例とも思われる303号も完了)移行期間の運用はEF510量産機の年度ごとの投入数と時期に注目か。

<追記> EF510-301の人気は凄い。沿線でカメラを構える人が増えた気がする。撮影しやすい土日運行の影響だろうか。現在の運行で気になるのは火曜日の対応。旭化成荷はないものの延岡臨貨の頻度が高い。この場合はEF81を使うのだろうか。モヤモヤ感がある。


【新鋭機EF510の性能】
ELDLSL
EF510 EF81 ED76 DF200 DF50-500 D51
軸配置 B-B-B B-B-B B-2-B B-B-B B-B-B 1-D-1
全長 19.8m 18.6m 17.4m 19.6m 16.4m 19.73m
全幅 2.97m 2.9m 2.8m 2.8m 2.93m 2.8m
全高 4.28m 4.22m 3.98m 4.08m 3.98m 3.98m
重量 100.8t 100.8t 87t※ 96t 80.6t 125.77t
軸重 16.8t 16.8t 14~16.8t
(可変)
16t 14t 14.63t
最高速 110km/h 110km/h 100km/h 110km/h
100km/h
(7000)
90km/h 85km/h
定格出力 3390kW
(4610PS)
2370kW
(3220PS)
1900kW
(2580PS)
1920kW
(2610PS)
660kW 1280PS
製造年 2002
(平成14)
1968
(昭和43)
1965
(昭和40)
1992
(平成4)
1957
(昭和32)
1935
(昭和10)

※定格出力は1kW=1.36PS、1PS=0.735kWで換算しています。EF81は交流定格値です。いずれも大まかな目安です。表にまとめてみて、DF50はよくぞこのパワーで日豊線無煙化の一翼をになったと胸熱。

※ED76(2次形以降)の重量87tについて。軸重に関係してくる動輪上重量は59.2tです。

 新鋭機EF510といっても同形式の登場は2002年で量産は2003年から始まっている。もう20年前になる。交直電機が必須の日本海縦貫線で老朽化したEF81の代替として登場した。富山機関区に集中配置され運用が続いている。最近では東海道、山陽線にも足を延ばす。そして今回九州での運用が始まった。

JR貨物は2021年3月の事業計画で「故障による輸送障害を未然に防止するため老朽車両の取替を計画的に進める」とし、九州ではED76やEF81を淘汰するため、EF510の投入を発表した。九州用に交流専用機を造るよりも、ベストセラー交直機EF510の増備のほうが将来のメンテナンスを含め費用対効果が良いと判断したのだろう。2021年12月には量産先行車のEF510-301が公開された。車体色が既存車の赤から銀塗装に変更されイメージを一新した。2022年には鹿児島線で試験運転が重ねられ、熊本や鹿児島にも顔を見せていた。

 車体の長さはEF81より1m、ED76より2m 長い。D51蒸気とほぼ同じになる。パワーは段違いでD51の4倍で4600馬力。現状のEF81と比べても1.4倍に相当する。車重が同じでこの性能は電動機を含めた各機器の進化だろう。エコ性能も段違いだ。気になるのは頑丈さと耐久性だが最近の電子部品の進化を考えると、国鉄機ED76、EF81のように50年近くひっぱるような長期使用はしないだろう。(※車齢30年のDF200でさえ老朽化で代替の後継機計画が進んでいるくらいだ)。課題は製造コストや保守整備の費用か。日豊線には過ぎた性能の機関車だ。

4075牽引して北川橋梁を渡るEF510-301/2023

EF81を国鉄交直機関車の万能機と表現したが、EF510はJRの万能機だ。長距離貨物はもちろん、特急「北斗星」「カシオペア」の牽引機も務めた。愛称は「レッドサンダー」。九州用のEF510-301は銀色なのだが、車体にはこのロゴが入る。赤ナンバーもアクセント。

EF500の流れをくむ、この車体デザインは好きです。シングルアームパンタグラフはEF210等の内開きに慣れ(洗脳)ていたせいか、EF510の外開きには違和感もありましたが、交流区間は後パンタ上げなので理解はしています。外開きシングルアームはED79の変な印象が(記憶のどこかに)残っているのかなぁ。でも4075レの先頭にたつEF510-301を見ると外開きも颯爽として良く思えてくる。写真は北川橋梁(北川~日向長井)です。

(雑記帳 2023-04-30を加筆改訂 写真追加変更)


 Photo & written by A6




 UP DATE 2023


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